ヒートパイプ式太陽熱温水器(FUJI-IP)は水道の圧力を利用する水道直圧タイプです。水道圧を利用してお湯を押し出します。現在ご利用の水道直圧タイプの給湯器に接続することでいままでどおりシャワー、湯張りなどに使えます。電気が一切必要ないので水道さえあれば設置場所を選ばないのも FUJI-IP の利点です。さらに、複数台を連結することでお湯をたくさん使う施設にも対応します。水道水の圧力、大きな温度変化に長期間耐えるステンレス(SUS316L)製の貯湯タンク、真空管で得たエネルギーをロスなく、素早く伝えるヒートパイプ式真空管を採用した家庭用太陽熱温水器(タンクと集熱部が一体のタイプ)の最上位器種になります。
真空管が太陽エネルギー(主に赤外線)を効率良く吸収し、伝熱効率が高いヒートパイプが貯湯タンクへ熱を伝えて水を温めます。ヒートパイプと貯湯タンク部は間接的に接触しており、万が一真空管部に破損が発生しても貯湯タンク内の水がもれることはなく、運用しながらの交換が可能です。
太陽の日射エネルギーにより温められた作動液は蒸気となり、ヒートパイプ先端に移動し、タンク内の水を熱交換で加熱します。蒸気による熱伝達効率は非常に高いので少ない伝熱面積でも十分にタンク内を昇温します。そしてアクティブボールが熱の上下運動を更に活発化させています。
真空管は魔法瓶の原理で、吸収した熱エネルギーを閉じ込めて外に逃しません。従来のフラットパネル型太陽熱温水器と比べ、外気温が低い冬場でも高いパフォーマンスを発揮します。
水道直結式のため水圧が必要な給湯やシャワーに利用できます。貯湯タンクは水道水の圧力に長期間耐えれるよう高度な溶接技術を生かした頑丈な構造になっています。また、貯湯タンクは空気が入らない密閉構造のため温水はとても衛生的です。タンクは高密度な発泡ウレタンを使い、十分な厚みで保温されているので冬場の外気温による温度低下もわずかです。
FUJI-IPは水道の圧力を利用するので屋根に設置できるのはもちろんのこと、庭などの地上スペースに設置することもできます。DIYで施工を行う場合は可能であれば地上設置をオススメいたします。地上設置ですと万が一真空管が破損した場合でも簡単に交換が可能です。
貯湯タンクには耐久性、耐食性の高いステンレス[SUS316L]を使用しているので長期間に渡り安心してご使用いただけます。[SUS316L]は高価ですが耐酸性、耐熱性にも優れており船舶部品や化学薬品タンクなどの高い耐久性と安全性が必要な場所に使用されています。※一般的に太陽熱温水器材質でステンレスと記載されているものは[SUS304]です。
市販の温水混合器(ミキシングバルブ、スカイブレンダー等)を使用することで簡単に現在ご利用のガス給湯器に接続が可能です。ご使用されている給湯器との具体的な接続方法についてはわからないこと等はお気軽にご相談ください。また、接続方法については施工取扱説明書に記載がございます。
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温圧弁は貯湯タンク内の温度が99℃または圧力が0.7Mpaを超えると弁が開きタンク内の温水を排出します。これによりタンク内の沸騰、過剰な圧力負荷を防ぎます。
温圧弁は一度開くと貯湯タンク内温度が60度程度になるまで排出し続ける仕組みとなっております。
ヒートパイプ式太陽熱温水器(FUJI-IP)は目安として晴天日の朝から夕方までに30℃から最大で40℃程タンク内の水が昇温します。FUJI-IPは外気温による熱損失が非常に少ないため、この昇温温度は夏場でも冬場でもほぼ変動がありません。到達温度は水道水+昇温温度となります。
断水時に貯湯タンク部に溜まっているお湯を排出し使用出来るシステムを組み込むことが可能です。
※貯湯タンク排出システムを組み込むためには下記部材が追加で必要となります
本部材は2020年4月下旬よりFUJISOL ONLINE SHOPにて販売開始予定です。
※通常の配管部材セットとは別売となります。